コラム

「無料点検」「地域一斉」に注意!現役水道屋が教える訪問営業の見分け方

突然インターホンが鳴り、

「近所で工事をしているので点検に回っています」
「この地域で排水管の高圧洗浄をまとめて行います」
「無料で点検できます」

このように声をかけられたことはありませんか。

もちろん、すべての訪問業者が悪いわけではありません。しかし、実際にはこうした言葉をきっかけに、高額な契約や不要な工事につながったというご相談を受けることがあります。

今回は、実際に当店へご相談いただいた事例をもとに、訪問営業で気を付けたいポイントをお伝えします。

 

「地域一斉で3,000円」のはずが高額になったケース

以前、排水管の高圧洗浄に関するご相談をいただいたことがあります。

お客様のご自宅のポストに、

「○月○日にこの地域で排水管高圧洗浄を行います」
「地域でまとめて実施するため、一件あたり3,000円で対応します」

という内容のチラシが入っていたそうです。

「地域でまとめてやるなら安心かな」
「3,000円なら安いし、お願いしてみよう」

そう思い、予約されたとのことでした。

ところが実際には、「3,000円」は家全体の料金ではなく、自宅内の排水口1か所ごとの料金だったそうです。

台所、洗面所、お風呂、洗濯機まわり、屋外排水など、作業箇所が増えるたびに料金が加算され、最終的には想像していた金額よりかなり高額になってしまったとのことでした。

さらに、使用していた高圧洗浄機は、私たち専門業者が使うような業務用の機械ではなく、ホームセンターで販売されているような家庭用の小型高圧洗浄機に見えたそうです。

この事例で注意したいのは、「高圧洗浄そのものが悪い」ということではありません。

問題は、チラシを見たお客様が「一件あたり3,000円」と受け取っていたにもかかわらず、実際には「1か所あたり3,000円」だったという点です。

金額が安く見えるチラシほど、

・3,000円は家全体の料金なのか
・排水口1か所ごとの料金なのか
・追加料金はあるのか
・作業前に総額を提示してもらえるのか

を必ず確認しましょう。

 

「無料点検」のあとに別の工事を勧められることもあります

別のお客様からは、排水管の無料点検に関するご相談もありました。

「排水管の無料点検で回っています」

と言われ、無料ならと思ってお願いしたところ、点検後に、

「床下にシロアリがいる可能性があります」
「床下換気扇を付けた方がいいです」

「今のうちに対策しないと大変なことになります」

と、シロアリ駆除や床下換気扇の営業につながったそうです。

もちろん、床下点検やシロアリ対策が本当に必要な場合もあります。

しかし、最初は「排水管の点検」と言っていたのに、話が床下、シロアリ、換気扇、耐震工事などへ広がっていく場合は注意が必要です。

無料点検をきっかけに不安をあおり、その場で高額な契約を勧めるケースもあります。

点検をお願いする前に、

・どこを点検するのか
・点検後に営業や見積もりがあるのか
・その場で契約を求められることはあるのか

を確認しておくと安心です。

 

災害後の混乱時には特に注意が必要です

西日本豪雨災害の後、地域全体が混乱していた時期に、このようなご相談をいただいたこともあります。

「電気温水器の無料点検です」

と言って訪問してきた業者があり、お客様は点検をお願いされたそうです。

すると床下を確認したあと、

「床下で水道管が水漏れしています」

「修理工事をした方がいいです」

と工事を勧められました。

不安に感じたお客様が娘さんへ相談し、娘さんから当店へご連絡をいただきました。

現地を確認すると、床下の給湯管が鋸のようなもので切断された状態になっていました。

私たちはその場で状況を確認し、必要な復旧作業を行いました。

この件について、誰がどのような経緯で配管を切断したのかを断定することはできません。

しかし、災害後や地域が混乱している時期には、不安につけ込んだ訪問営業が増えることがあります。

「無料点検」
「今だけ」
「このままだと危ない」
「すぐに工事が必要」

このような言葉を聞いたときほど、その場で契約せず、家族や信頼できる業者へ相談することが大切です。

 

「近所で工事中です」という言葉にも注意

これは水まわりではなく屋根工事の話ですが、当店のお客様からご相談を受けたことがあります。

ある日、お客様のご自宅へ業者が訪問し、

「近所で屋根の工事をしています」
「お宅の屋根瓦が割れているのが見えました」
「すぐ修理した方がいいです」

と言われたそうです。

不安に思ったお客様が当店へ連絡くださり、私が知り合いの大工さんと一緒に確認へ行きました。

すると、その訪問業者は何も言わずに帰っていきました。

このような「近所で工事をしている」という言葉は、屋根、外壁、床下、水道、排水管など、さまざまな訪問営業で使われることがあります。

もちろん、本当に親切で声をかけてくれる場合もあるかもしれません。

しかし、突然訪問してきた業者から不安をあおるような説明を受けた場合は、その場で判断しないことが大切です。

 

訪問営業で確認したい5つのポイント

訪問営業を受けたときは、次の5つを確認しましょう。

1つ目は、会社名と所在地です。

名刺やチラシに会社名があるか、住所や電話番号が明記されているかを確認してください。

2つ目は、料金の総額です。

「3,000円」「無料」「キャンペーン価格」と言われても、最終的にいくらかかるのかを必ず確認しましょう。

3つ目は、追加料金の有無です。

1か所あたりの料金なのか、家全体の料金なのか、作業前に確認することが重要です。

4つ目は、作業内容です。

どこを点検し、どのような作業をするのか。水道なのか、排水管なのか、床下なのか、屋根なのか。範囲をはっきりさせましょう。

5つ目は、その場で契約を急がせないかです。

「今日契約すれば安い」
「今すぐ工事しないと危ない」
「このままだと大変なことになる」

このような言葉で契約を急がせる場合は、一度冷静になることをおすすめします。

 

断っても大丈夫です

訪問営業を断るのが苦手な方も多いと思います。

特に、ご高齢の方や一人暮らしの方は、強く言われると不安になってしまうことがあります。

しかし、見積もりや点検を受けたからといって、その場で契約しなければならないわけではありません。

納得できない場合は、

「家族に相談します」
「いつもお願いしている業者に確認します」
「今日は契約しません」

とはっきり伝えて大丈夫です。

信頼できる業者であれば、お客様が一度考えることを嫌がったり、強い態度で契約を迫ったりすることはありません。

 

現役水道屋からのワンポイント

本当に必要な点検や修理であれば、説明は落ち着いています。

反対に、不安をあおったり、すぐに契約を迫ったり、料金の説明があいまいだったりする場合は注意が必要です。

特に、

「無料」
「地域一斉」
「近所で工事中」
「今日だけ」
「今すぐ」

という言葉が出てきたときは、一度立ち止まってください。

その場で判断せず、家族や信頼できる業者へ相談するだけでも、多くのトラブルは防げます。

 

まとめ

訪問営業のすべてが悪いわけではありません。

しかし、突然の訪問で不安をあおられたり、料金が分かりにくいまま作業が進んだりする場合は注意が必要です。

大切なのは、

・その場で契約しない
・料金の総額を確認する
・追加料金の有無を確認する
・会社名と所在地を確認する
・不安なときは家族や信頼できる業者へ相談する

ということです。

水道修理ネクストでは、地域の皆さまが安心して水まわりの修理や点検を依頼できるよう、これからも現場経験をもとに役立つ情報を発信していきます。

次回は、「水道局指定工事店とは?指定工事店なら本当に安心なのか」について、現役水道屋の立場から分かりやすく解説します。

 

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